オランダ揚げとは

先週の話ですが、某従業員食堂のAランチは「鶏のオランダ揚げ」でした。

私の認識の中でのオランダ揚げとは、野菜を加えた魚のすり身を素揚げしたいわゆる“さつま揚げ”の角天です。トレイに並んでいる実物は、磯辺揚げにマヨネーズをベースとしたと思われるソースがかけてあります。

実際に食べてみると、磯辺揚げのように見えた衣に混ぜられた緑色の正体は青海苔ではなくパセリかと思われます。色合いとしては目立ちませんが、衣にはニンジンと玉ねぎも入っているようです。

ネットで検索してみると、実にさまざまなオランダ揚げなるものが存在しており、何がオランダ揚げなのか突き止めることはできませんでした。
  • 鶏肉の唐揚げ(形状はチキンカツ風)の甘酢あんかけ
  • 魚のすり身に野菜のみじん切りを混ぜたものを溶き卵とパン粉入りの衣で揚げたフライ(魚ロッケ)
  • すり身にしない白身魚を溶き卵と上新粉と野菜のみじん切りの衣で揚げたもの
  • すり身にしない白身魚を小麦粉と野菜のみじん切りの衣で揚げたもの
  • だし汁と砂糖と醤油で下拵えしたカボチャを片栗粉と小麦粉に青ネギを加えた衣で揚げたもの
  • 鶏ささみを片栗粉で揚げてすり胡麻を振りかけたもの
  • レンコンの摺りおろしに高菜漬とオクラの小口切りなど加えて溶き卵と片栗粉の衣で揚げたもの(ポン酢で食す)
  • 高野豆腐をお湯で戻し軽く絞ってからごま油で揚げ、だし汁で煮含めたもの
素揚げであったり唐揚げであったり天ぷらであったりカツであったりでバリエーションは豊富です。ネタは鶏肉か白身魚が多いようです。魚の場合にはすり身にする場合とそうでない場合があります。また、衣か本体に玉ねぎ、ニンジン、パセリ、ピーマンなどのみじん切りやグリーンピースが加わっていることが多いようです。

由来についても諸説あります。

 【A】パセリの別名がオランダゼリだから
 【B】ニンジン、玉ねぎ、パセリ(ピーマン)の3色がオランダ国旗の赤白青(緑)を想起させるから
 【C】洋風という意味での「オランダ」であり、それ以上の意味はない

【A】説はあまり信ぴょう性がありません。むしろ地中海原産のパセリになぜオランダゼリという名前がついているのか、そっちのほうが疑問です。【A】説が正しいのなら、パセリの入っていないオランダ揚げは邪道ということになります。

【B】説は後付でしょう。オランダ国旗の起源は世界最初の三色旗とされるプリンスの旗(オレンジ、白、青の水平三色旗)です。これがのちに赤、白、青の水平三色旗となったわけですが、この三色ならフランスの垂直三色旗がはるかに有名です。

また、野菜の緑をわざわざ青に置き変えなくても、イタリアの国旗が緑、白、赤の垂直三色旗です。マイナーどころの名前をつけなくてもいいはずです。まあ、フランス料理やイタリア料理のイメージからは遠いかもしれませんが…。

【C】説が正解に限りなく近いだろうと私は考えています。ただ、この名前がついたのが、オランダが鎖国下における欧州唯一の交易国だった江戸時代なのか、それとも明治以降なのかということについては判然としません。後者の匂いが強いような気がします。

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